Abstract
本論文では,実時間で計算可能な例示ベース弾性変形の手法を提案する.例示ベース弾性変形とはMartinらによって提案された手法であり,弾性体の変形形状を例示することによって直感的に変形の様子を制御することができるものである.しかしながら,Martinらの有限要素法に基づいたアプローチでは計算コストの高い非線形最適化計算を解く必要があり,ゲームなどの実時間アプリケーションでの使用は困難である.そこで我々は,高速かつ頑健で,実装が容易な手法として知られているShape Matching法に基づいて,非線形最適化計算を用いずに例示ベース弾性変形を実現する手法を開発した.我々の手法はMartinらの手法に比べ,同等の例示ベース弾性変形の効果を表現でき,かつ数百から数千倍程度高速に計算可能である.
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小山 裕己, 高山 健志, 梅谷 信行, 五十嵐 健夫. 例示ベース弾性変形の実時間計算手法. 情報処理学会論文誌. vol.54, no.10, pp.2316-2324, 2013. (特選論文)
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Yuki Koyama, Kenshi Takayama, Nobuyuki Umetani, and Takeo Igarashi. 2012. Real-time example-based elastic deformation. In Proceedings of the ACM SIGGRAPH/Eurographics Symposium on Computer Animation (SCA '12). Eurographics Association, Aire-la-Ville, Switzerland, Switzerland, 19-24.
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小山 裕己, 高山 健志, 梅谷 信行, 五十嵐 健夫. 例示ベースの弾性変形の実時間計算手法. Visual Computing / グラフィクスと CAD 合同シンポジウム 2012. 2012年6月. (優秀研究発表賞, GCAD 賞, 山下記念研究賞)